米国規格NFPA79に従いモーター負荷回路で18AWG電線ケーブルを使用するための条件とは

米国NFPA79-2015版の12.6.1項ではモーター回路を含む動力回路の電線サイズは全て14AWG以上と規定されています。ただし、12.6.1.2項に従いモーター負荷回路のFLCが3.5A以下であって次の条件に従う場合はその電線ケーブルを使用できると規定されています。

 

1. 該当する動力回路は盤外配線であってもEnclosed(ダクト、電線管、それに相当するもの等)され、使用環境で予想される物理的、化学的、機械的な外部環境に影響されないこと。

2. その動力回路が制御盤に要求されるSCCR値に対応した過電流(短絡・地絡・過負荷)等から保護され、その過電流保護機器は電線やコンタクタ等と保護協調していること。

3. モーター負荷回路についてはUL認定のトリップ・クラス20(FLAの600%では20秒以内でトリップ)の過負荷保護機器にて保護されていること。

4. 分岐回路の過電流保護機器がMCCBの場合はNRTL(米国第三者認証試験機関)が認証するMCCBであって、18AWG電線を保護できると表示されていること。あるいはヒューズの場合はNRTLが認証するヒューズであって、18AWG電線を保護できると表示されていること。

 

なお、NFPA79-2015版の12.6.1.3項では、動力回路に使用される電線ケーブルがその使用用途が決められており、更にNRTLにより認証された組合せ品の一部を構成する電線ケーブルのセット品であって、更に負荷に適合した過電流保護機器によって保護されている時に18AWGの電線ケーブルを使用することができると規定されています。

 

ここで云う、過電流保護機器とは定義によって分岐回路の事故等により生じる短絡、地絡、過負荷電流から機器や電線を保護できる遮断器であり、MCCBやヒューズ、Self Pritected Combination Motor Controller等であって、その過電流保護機器と電線等と保護協調する選定方法がUL508A SB4章に記載されています。上述の詳細については英語NFPA79-2015版、UL508A-2013版を参照ください。 以上