北米向け制御盤の制御回路の電源供給としてDC power supply (PS)を使用する場合に要求される主なポイント

制御回路でPSを使用する場合に、電源側と出力側回路の過電流保護機器の設置について多々問合せがありますので、主なポイントを説明します。

例として、

主供給電源は3相208V60Hz Y結線の配線とする。

さらに制御盤の要求SCCRは10kAとし、制御回路はDC24V、そのPSは制御盤内に配置され、PSの入力は120-265Vac、出力は300W24Vdc 定格出力電流12Aとする。

 

以上の場合に要求される主なポイント

  1. PSのDC24V出力側回路はマイナス極を装置接地回路に接続し、1線接地回路とする。(非接地回路の場合は絶縁監視モニターを設置する)
  2. PSの電源側の過電流保護機器は制御トランスを使用しない場合、2Pの分岐回路保護機器(UL489ブレーカ・ヒューズ)で、SCCRを10kA以上とし、また定格電流値はPSメーカの指定に従う。
  3. PSはNRTLの認定品であること。この認定品の条件に従って制御回路は構成されます。(例えば、PSがUL1012の認定品の場合はUL508A 42.2.3.1項によりPS定格出力が50%に制限される為、過電流保護機器の定格は6Aとなります。ただし、PSがUL508認定品の場合は例外により100%使用可能となっています)
  4. PSの出力側回路は過電流保護機器を設けること。ただし、マイナス極側には挿入しないこと。即ち1Pの過電流保護機器にて保護する。(非接地回路の場合は2Pの過電流保護機器となる)
  5. 制御回路をClass 2回路とする場合は、電源にはClass 2適用のUL1585の制御トランスを設け、PSはUL1310あるいはUL60950-1等のListed品であり、最大容量が100VAとなる。ただし、出力側の回路は非接地にて過電流保護機器は必要なく、配線はUL508の37章等に従い他の回路と隔離する必要があり。

以上