NFPA79-2018版で追加されたインバータやサーボのモーター電源回路に使用する電線ケーブルの規定

NFPA 79ではListedされたインバータやサーボ・ドライブの電源側と負荷側の電線についてはメーカー指定の電線を使用することが優先されていますが、それ以外の電線ケーブルを使用する場合にはNFPA 79-2018版の4.4.2.8項の規格が追加されました。そのモーター電源回路にはListed品のフレキシブル電線(RHH, RHW, RHW-2, XHH, XHHW, XHHW-2)を使用することが規定されましたので、注意して下さい。

 

インバータ等の電源供給ケーブルに時々、PVCケーブルの使用を見かけますが、特に、モーター負荷に対して距離が離れている場合には問題が生じることになります。Listed品のインバータやサーボドライブ・メーカー指定品以外の電線ケーブルを使用する原因としては長い距離のケーブルが販売されていない場合があり、独自に選定することがあります。このような時にはPVC電線やTHHN(W)電線ケーブルを使用することができませんので注意して下さい。

 

これら電線の使用ができない主な理由として、熱可塑性(Thermoplastic)絶縁材は長尺になると高いケーブル・キャパシタンスの影響によって、放電や漏れ電流等の問題があるためです。この対応としては、従来より一般的に使用されていますが、今回、追加規定されたゴム絶縁材のUL44の熱硬化性(Thermoset)やXLPE(架橋ポリエチレン)等の電線ケーブルの使用による対応となります。

以上