欧米向けでDINレール取付用端子台を使用するときに注意すること。

新年あけましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

 

一般的にDINレールはアルミ鋼製の材質となっていますが、

銅製のDINレールはどのような時に使用するのか・・・・。

 

ボンディングの定義はNFPA79 -2015版 3.3.10項により、電気的に分離されることなく連続した導電性を確立するための接合を意味しています。

従がって、装置のある金属部分が接合以外で独立しているときは電源供給部の接地端子とその金属部部分は導体によって接続(接合)する必要があります。

この意味は全ての金属導体部分は事故で発生する地絡電流を電源トランスに確実に還流させることを求めています。

 

或る端子メーカのカタログには

「アース線端子台のDINレールへの取付け:

レールに端子台をはめ込むだけで自動的に確実にアース接続されます。」

 

以上の説明のように接地ブスバーと兼用してDINレールを使用することは問題ありませんが、接地ブスバーとして兼用する場合は地絡電流を通電できる強度、導体容量等の確認が必要となり、DINレールの材質が問題となることがあります。

 国内では漏電ブレーカ等が設置され大きな地絡電流を考慮する必要が少ないためアルミ鋼製DINレールを使用することであまり問題が生じませんが、欧米のY結線の中性点接地配電方式では大電流が流れる可能性があるためDINレール上に接地端子台を使用するときは銅製DINレールを使用することが多々あります。

 即ち、DINレール取付用端子台をDINレールに取付へ、そのDINレールを接地ブスバーと兼用して使用する場合は電源の配電方式や容量による推定地絡電流の大きさ、保護ボンディング回路構成および筐体との接続(接合)方法などを考慮してDINレールの材質が決められます。一概に全て銅製DINレールをしなければいけないとは限りませんが、不明の場合は銅製DINレールにて対応することをお薦めします。

以上